第2話 ランナー

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さらに一時間後… 足音から察するに生き残りは私とあと二人だけだ… はぁ…はぁ… さすがの私ももう限界は近かった… こんな苦痛から早く解放されたい! 早くカオリをテレビの上に飾りたい! そう、走る間にカオリの飾る位置はテレビの上に決定したのだ。 リュックの中のカオリが心配になってきた! 走る中で、激しく上下左右に揺れてカバンの中では無事なのだろうか? 傷はついていないか? 私は走りながら、リュックをお腹側に回した。 その時、後ろで「あとは頼んだぞ…」という声と倒れる音が聞こえた。 それに対してもう一人が「任せとけ!」と叫んだ。 私はその言葉を聞き流しながら、カバンの中からカオリの入った箱を取り出した。 走りながらのため見にくかったが、揺れに慣れてくると鮮明に傷の無いカオリを確認できた。 よし…大丈夫そうだな… それにしても、これはいつまで走らないと行けないのだろう… 生き残りはあと私ともう一人の若い男性のみ。 そもそも、何から逃れようとしているのだろう… よく考えればそんなことも分からずに走っていた。 …ん?待てよ? さっき聞こえた会話… なんかおかしくないか?
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