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さらに一時間後…
足音から察するに生き残りは私とあと二人だけだ…
はぁ…はぁ…
さすがの私ももう限界は近かった…
こんな苦痛から早く解放されたい!
早くカオリをテレビの上に飾りたい!
そう、走る間にカオリの飾る位置はテレビの上に決定したのだ。
リュックの中のカオリが心配になってきた!
走る中で、激しく上下左右に揺れてカバンの中では無事なのだろうか?
傷はついていないか?
私は走りながら、リュックをお腹側に回した。
その時、後ろで「あとは頼んだぞ…」という声と倒れる音が聞こえた。
それに対してもう一人が「任せとけ!」と叫んだ。
私はその言葉を聞き流しながら、カバンの中からカオリの入った箱を取り出した。
走りながらのため見にくかったが、揺れに慣れてくると鮮明に傷の無いカオリを確認できた。
よし…大丈夫そうだな…
それにしても、これはいつまで走らないと行けないのだろう…
生き残りはあと私ともう一人の若い男性のみ。
そもそも、何から逃れようとしているのだろう…
よく考えればそんなことも分からずに走っていた。
…ん?待てよ?
さっき聞こえた会話…
なんかおかしくないか?
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