第2話 ランナー

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「あとは頼んだぞ…」 「任せとけ!」 今の状況と照らし合わせると、やはり先ほど聞こえた会話はおかしい…! 背後からは何か得体の知れない恐ろしいものが迫ってきているのだ! それはきっと逃げる人達の表情から察するに命に関わるくらい恐ろしいものだ…。 先ほどの会話をした二人は話し方からして知り合いだ。 脱落した方のセリフ「あとは頼んだぞ…」は分かるが、生き残り側の「任せとけ!」は引っかかる… 今まさに知り合いが力尽き倒れ込んだ…そして、恐ろしいヤツによってどうにかされてしまう!…そんな時に普通「任せとけ!」なんて爽やかに言えるか? まるで、目的が後ろから迫る者から逃げるのではなく、前にいる者を追いかけているかのようではないか。 ……ん?!
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