第1話 ボックス

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女性からもらったビニール傘をさして、俺は家路を急いでいた。 誰だったのだろうか? 見たことのない女性だったな… またお礼を言わないといけない… そうだ、今日は近道しよう。 いつもは通らない公園を横切ることにした。 街灯もなく暗いため、いつもは絶対に通らないが…。 おっと、大きな水たまり! 危ないところだ…もう少しで… あ! やってしまった! 落としてしまった… 俺の分身… スマホが… 『どうして…?』 という顔をして、水たまりから顔を出していた…。 俺はスマホと出会った日のことを思い出した。 「こちらは少し旧型になるので、非防水となりますがよろしいですか。」 そう、俺の分身は防水ではない。
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