1人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
激しい雨音の中…
電話ボックスは、並んで帰っていく二人を見送っていた…。
公園の中にある光は、この電話ボックスを照らすものしか無い…
その時、緑色の電話が鳴り出した。
呼出のベルの音が
一回、
二回、
三回…。
ボックスの中には誰もいないが、突如ガタンッと受話器が落ちて、通話が始まった。
「もしもし。浅井麻巳子の携帯ですが…どなたですか?さっきお風呂入っていて出られなかったんですけど…。…もしかして、ゆうちゃん?…あ、傘忘れたんでしょ!もう!今から韓国ドラマ見なきゃいけないのにぃ…仕方ないなぁ、今から迎えにいくから!…ねぇ?今どこにいるの?…ねぇ?なんとか言いなさいよ~。」
(fin.)
最初のコメントを投稿しよう!