第1話 ボックス

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激しい雨音の中… 電話ボックスは、並んで帰っていく二人を見送っていた…。 公園の中にある光は、この電話ボックスを照らすものしか無い… その時、緑色の電話が鳴り出した。 呼出のベルの音が 一回、 二回、 三回…。 ボックスの中には誰もいないが、突如ガタンッと受話器が落ちて、通話が始まった。 「もしもし。浅井麻巳子の携帯ですが…どなたですか?さっきお風呂入っていて出られなかったんですけど…。…もしかして、ゆうちゃん?…あ、傘忘れたんでしょ!もう!今から韓国ドラマ見なきゃいけないのにぃ…仕方ないなぁ、今から迎えにいくから!…ねぇ?今どこにいるの?…ねぇ?なんとか言いなさいよ~。」 (fin.)
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