苦くて、甘い。

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「ま、柾紀さん……っ」 ごく間近に感じられる柾紀さんの体温に、決心が鈍りそうになる。 ダメ、これ以上は……。 その時、耳元で囁かれた。 「……好きだ」 「え……」 幻聴かと、思った。 驚きで固まる私から身体を離し、私を見据える柾紀さん。 「本屋のバイトで菫を見かけたときからずっと……ずっと好きだった」 「……あ、柾紀さ……」 「菫は……俺のこと、どう思ってる……?」
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