711人が本棚に入れています
本棚に追加
「――ンッ……ァ、…ッ」
暗く、冷たい部屋の中に私の甘い声が響き、私たち二人の狭い空間に熱い吐息がこもる。
「菫…」
少し掠れた声で私の名前を呼ぶ彼への愛しさで、涙が溢れる。
「は、ぁ…柾紀さんっ……ッ」
激しくなる律動。
頭が空っぽになってしまいそう。
「……好き、……ッ、好きです、柾紀さん…」
ずっと閉じ込めていた言葉。
「…俺も、好きだ」
泣きそうな顔で、でも微笑みながら彼は私の耳元でそう囁いた――……。
最初のコメントを投稿しよう!