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「えーっと・・こちらSS、えー・・・」
「”SS(Space Ship)304番機ですね、ジム様。”」
「そう、それだ。ありがとう。よくわかったな。」
「”いえ、今日のフライトはジム様だけですので。では。計器類オールクリア、各機器に異常無し、SS304、フライトを許可します。”」
「ほう、随分早いな。」
「”ジム様が払った多額の航行契約金は、こういう所にも回っているんですよ。”」
「それは良いな。もたもたしないで済む。」
「”快適な旅を提供する、がモットーなので。”」
「流石だ。じゃあ行くぞ、テイク・オフ。」
「”それでは、快適な宇宙の旅へ、行ってらっしゃい。”」
操縦桿は無い。ボタンが並んでいる。
ジムは、その中で1番大きい”フライト”のボタンを押した。
[ようこそスペース・フライト・シップへ 我が社はあなたに快適な宇宙への旅を提供します 快適な旅においていくつか注意・・・・]
アナウンスを無視し、アリエスのところに戻る。
それを待っていたアリエスは、ジムが隣に座ったところで、映画を再生。
「さぁ、新しい、きれいな世界へ行こうか。」
「楽しみだわ~。」
アリエスの笑顔で、ジムも微笑んだ。
2人を乗せた宇宙船は、静かに滑るように進んでいった。
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