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その場所は花畑だった。
確かに景色はよかった。
一面に色とりどりの花。
いい薫り。
でも、ここダンジョンだよ、ね?
『ここ…美しいところだけど、明らかにダンジョンだよね?』
「うん!小さい頃よく此処でレベルあげてたんだけど景色がきれいだなーって!」
僕が聞くと彼女は無邪気に答えた。
めんどくさいのにわざわざこんなところまで来たのはなんでだろうか。
愛を知らないリークにはさっぱり分からなかった。
『ここって他の人とも来たの?』
「ううん。リークくんとがはじめてだよ!」
『そっか。嬉しいな。僕って特別?』
「うん。一番好き。」
『僕も好きだよ!ワカナのこと。(金が)』
テンプレみたいな口説き文句で彼女の心情を聞き取り、正室ルートに近いのは僕だと感じた。
愛は知らないけど金のために上っ面だけは学んだつもりだ。
「ふふ。でも、このダンジョンは子供向けだから。帰ろっか。」
『うん。出きれば夜まで一緒にいたいかな』
「いや、今日は無理。」
あっさり断られたが帰り道が長いので少しは好感度があがったと思う。
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