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「おい莉子!さっさと起きて飯作れ!本当役に立たない子ね。」
『ごめんなさい』
朝から嫌味を言われながら朝食を作る。
私がご飯作るのは別にいいけど、そんな言い方されると本当嫌になる。
今日はフレンチトーストを作ろう。昔、お母さんは私にフレンチトーストを作ってくれた。
少しでもあの時の気持ちを思い出してくれるかな…
そんな淡い期待を込め母に渡してみた。
「なにこれ…。汚いわね。こんな汚い物私に食べろって言うの??信じられないわ!」
信じられないのはこっちよ…!ふざけないでよ。もう涙が出そう。
『っ、すぐ作り直します。』
でも、弱虫な私は何も言えずに作り直すしかなかった。
今度はお母さんの好きなピザトーストを作った。
「ふんっ。さっさとそれ作っとけば良かったのよ。」
本当、嫌になる。
母は人に感謝できない人なのだろうか。別に今更されてもなんとも思わないけど。そんな生き方しかできない母を少し可哀想に思った。
「死ねばいい。」
小声で呟いたのに聞こえていたらしく、後ろからリモコンを投げつけられる。
頭に当たって落ちたそれは玄関に放置して、私は家をでた。
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