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「ね、ライン教えてよ。今度デートしよ。」
「ライン…?」
僕はぽかんと聞き返した。
「え」
彼女は目をパチクリさせた。
「携帯はもってるの?」
「うん…。これでしょ?」
僕はポケットから携帯を出して渡した。
「うわ…。ガラケー…。」
彼女はキョトンと僕の携帯を見た。
「ガラケー…?」
「あーもう。とりあえず私の番号いれとくから。次の休みいつ?」
「うんとね、明日だよ。」
「ほんとに?私も休みだから…。今実家なの?」
「うん。昔のままの家だよ。」
「おっけー!じゃあ迎えにいくからさ。明日10時に家の前いて?」
「うん。わかった。」
僕はそのまま仕事に向かった。
僕の職場は、家電製品の修理工場だ。
昔から機械いじりが好きだった。
同年代から見れば、収入は三分の一くらいだ。
残業もないが、収入も少ない。
仕事は楽だが、技術はあまり見につかない。
正直誰でもできる仕事だ。
しかし、僕は働けるだけで幸せだった。
3年前から比べれば、目覚ましい進歩だ…。
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