31人が本棚に入れています
本棚に追加
「ソレデ、ドウシマシタカ?」
アソコスキー先生は、長く太い両手を背後に回し、肩をリズミカルに揺らせて肩甲骨付近を鍛えながら、麿に鍛え上げられた胸を誇示する。
そんな眩しいアソコスキー先生を前にし、緊張で繊細な心臓がバッコンバッコン鳴っているのが聞こえるでおじゃる。
だが、このままじゃダメでおじゃる。
西の覗き岩から、前宙返り4回半抱え型で飛び降りるほどの気合いと覚悟で、アソコスキー先生に…
「今度の彫刻選手権…セコンドについて欲しいでおじゃる…麿、アソコスキー先生が傍にいてくれたら…」
「OH…ソーリー、イナリ先生…ワタクシ、タッタ今、一之瀬先生ニ頼マレテOKシチャッタデ~ス…」
“ず…ずーぅぅん”
あまりに強烈なショックで、禁じ手の金的蹴りを食らったかのような衝撃を受けたでおじゃる…。
シャイな麿が一之瀬先生のようにもっとがっつけることができていたら…。
「…そうでおじゃるか…ならいいでおじゃる…忘れてくだされ。すまなかったでおじゃる」
泣きそうで項垂れる麿を『ソーリー』と太いを眉を寄せ何度も謝ってくれる。
「あの…一つ聞きたいでおじゃる。アソコスキー先生は何が好きでおじゃるか?麿、今度の大会の作品の参考にしたいでおじゃる」
「ワタクシカ?ワタクシ、アニマル大好キネ」
「なるほどレスラーの…アソコスキー先生のタイプとは違っているようにも思われるでおじゃるが…」
最初のコメントを投稿しよう!