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カサカサ…カチャカチャ…ジャーッ…ボッ
よし、とりあえず珈琲はこれでいい。
朝飯は下拵えしておいたのをパンに挟むだけ。
ん、まぁ忙しい朝にはこんなもんだろ!
「薫出来たぞー?早く食べて行こうぜー?」
「ゆきちゃーん!僕の大好きなゴボウサンドー?」
「そうだよ、早く食っちまいな。」
パタパタ…ガチャ…
「ふふふ♪いっただっきまーす。はむっ!」
幸せそうな顔しやがって。
こんな風に朝飯を誰かと一緒に食べるなんて
久々でなんかくすぐったいな…。
「にしても、お前ホントそれ好きだな。」
「んー?ゆきちゃんの作るゴボウサンドもサラダも世界一だよ?シェフが作るより美味しいもん♪」
おい、今お前シェフに喧嘩売ったぞ。
「ゆきちゃんのはね、キュウリが入ってて味がマイルドになってて美味いんだぁ~」
「シェフに言えば入れてくれんだろ?キュウリ。」
「いやん!挿れるだなんて。朝からダイタンだなぁ~そんなに欲しかったの?僕の…「字が違ぇよ!!そして話がすり替わっとるわ!!」
「あ、もうこんな時間だ~☆早く行こう♪」
「おい、スルーかよ。」
まぁ、悠長にはしてらんねぇな。
遅刻なんかして薫と薫の家族の顔に泥を塗るわけにはいかない。
「うし、じゃあ行こうぜ…」
え?この手はデジャブ?
「はい!(ギュッ)」
おい、強制かよ…しかも力が強過ぎて振りほどけない…
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