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俺の名前は、橋本 由貴。 近所の高校に通う平凡などこにでもいる16歳。 ちなみに破天荒な父さんの名前は、橋本 夏樹。 普通のサラリーマン…の、はず。 母さんは居ない。俺が小さい頃に病気で亡くなった。 鈴みたいにコロコロと笑う姿も、料理が上手く毎日がワクワクするようなご飯を作ってくれる母さんは、俺の自慢だった。 絶対に忘れたくなくて、母さんが書き留めていた何冊もあるレシピ集をボロボロになるまで読み、頭に詰め込んだ。 再現出来るまで何度も何度も作った。 母さんの味には届かないけど…きっと一生届かないけど…父さんを笑顔に出来る位には上達した。 最近は、新しいレシピ作りに没頭してしまうから殆ど休日は外に出ない。
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