不思議な魅力をもつ人

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「私も女ですから、紅葉を見たりするとさすがに秋を感じますよ。」 「秋は夕日も綺麗ですから青春もしたくなりますよね。ビバっ!青春!!」 あかりは拳を握り、気合いを入れる。 「あの…一之宮先生はどうして教師になろうと思ったんですか?まさか…青春したいからじゃ……?」 あかりはえっ?何で分かったの?という顔をした。 「すごいですね、塩谷先生の洞察力、感嘆に値します。」 「はあ…」 少しだけど彼女のことが分かるようになってきた…… あかりは私の顔をじっと見つめると口を開く。 「実は、最初は教師を目指していたわけではないんです。」 「私の家、けっこう厳しい家で……。女子大を出たら仕事をしないで花嫁修業をするか、仕事に就くなら公務員じゃなきゃ駄目だって小さい頃から言われていたんです。」 「そうなんですか……」 花嫁修業か… やっぱり、いい家のお嬢様は違うな…… 「私は花嫁修業はしたくなかったので、公務員になる道を選びました。」 「それで学校の先生に…?」 あかりは首を横に振る。
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