君に恋をする

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「…えっ……」 「この容姿は所詮、親から授かったもので、自分が努力して得たものではありません。」 「自分自身ががんばって得たものや性格を褒められたなら嬉しいですけど、この容姿のことを褒められても全く嬉しくありません。」 「…………」 「水野先生は生徒たちに褒められてましたよ。」 「体育の授業で、初めから上手くできる生徒にだけいい成績をつけるんじゃなくて、下手でも努力している生徒にもいい成績をつけてくれるって…」 「3-Aの高木さんは、プールで全然泳げなかったのに、努力して20メートル泳げるなったら、水野先生は通知表に【5】をつけてくれたって言ってました。」 「100メートル泳げる山川くんと同じ成績をくれたって、高木さん、すごく喜んでました。」 「私からしたら、そういうことをしてあげられる水野先生の方が、私なんかよりもずっと素敵な人に見えます。」 「…………」 一同が静まりかえる中、あかりはそう言ってにこやかに笑う。 「まあまあ、とにかく一之宮先生も水野先生も2人とも素敵な人だってことでいいじゃないですか!」 「そ、そうですよね!」 「ああ、その通り!!」 水野先生の隣にいた中村と他の先生たちが、その場をなんとかおさめる。 ……結局、私はあかりに何の助け船も出してあげられなかった…… 私が自分の不甲斐なさに落ち込んでいると、私の携帯にメールが来た。 …誰だ?…ああ、中村か…… 中村の方を見ると、私のことを見てビールを飲みながら笑っていた。 メールの内容を見てみる。
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