君に恋をする

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『水野先生はお前のことが好きだったから、お前と仲良くしてる一之宮先生が気にくわなかったんだ。 お前、ここ最近ずっと一之宮先生の側にいて、周りが全然見えてなかったろ…? 少しは周りの女性教諭にも気を使って平等に優しくしろ。 他の女性教諭に優しくすることが、一之宮先生を守ることにもなるんだ。 ……しかしお前、とうとう女に惚れたな? もう一之宮先生に夢中だろ? お前、かなり分かりやすいのな! じゃあ上手くやれよ! 以上、中村でした!!』 中村のメールを見て私は固まる。 惚れた…? 夢中……? 私があかりに? …確かに仲良くはしてるけど好きなのかは分からない…… 可愛らしい人だとは思う。 他の女性よりも話しやすいし、一緒にいると楽しい。 でも、これが【好き】なのか……? 私があかりの方を見ると、あかりはニコニコ笑って私を見つめる。 「塩谷先生、海鮮鍋の中にサラダのカニカマ落としちゃいました。でも、本物の蟹っぽくなったのでどうぞ!」 おたまでカニカマをすくって、失敗はしたけどすごい発見をした!という顔で、私の鍋の器に海鮮カニカマを入れるあかり。 …すごく愛らしい…… ……でも、これからは気をつけよう。他の人にも優しく、みんなに平等に…… 彼女はただの仲のいい職場の同僚だ。 そのとき私は認めたくなかったのかもしれない……。 周りが見えなくなるほど一人の女性に夢中になっている自分を……。
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