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「橘先生、どうかしたんですか?」
「あっ、塩谷先生、コピー機の調子が悪くて…紙詰まらせちゃったのかしら?」
塩谷先生は橘先生の側へ行くと、コピー機の具合を見る。
「ああ、ただの紙詰まりですね。」
「…………」
最近、何だか…私、変……
塩谷先生が他の女の先生と一緒にいるのを見ると……
すごく痛い
「一之宮先生、何見てるんですか?」
斜め前にいる中村先生が私に話しかけてくる。
「中村先生…」
私が中村先生の方を見ると、中村先生は塩谷先生と橘先生を見てニコニコと楽しそうに笑っていた。
「塩谷先生、俺がメールで言ったことちゃんと守ってる。最近は他の女の先生にも優しくするようになったな……」
「……?」
「一之宮先生は塩谷先生が他の女の先生に優しくしているのを見てどう思いますか?前までは一之宮にだけ特別に優しかったのに…」
どういう意味だろう
でも…
「痛くなります…」
「心が?胸とか締めつけられたり?」
中村先生はなぜか前のめりになって聞いてくる。
「いいえ」
「じゃあ、どこが痛くなるんですか…?」
「腕がグギッと痛くなります…別に胸とかは痛みません。」
「う、腕…?」
中村先生が少し驚いた顔をする。
「私、どこかおかしいんでしょうか……」
「えっ、うん、少しおかしいのかもしれませんね…」
やっぱりおかしいんだ、私……
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