才能の限界

5/6

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
「才能にかまけて、努力しないで勝利を取るより。 頑張って苦しんで悔しかった敗北の方が、私は素晴らしい青春を過ごしたって、言えるんだと思うよ。」 咲良はすこし明るい顔をする。 私は笑って見せる。 「努力して努力してぶつかった壁なら。それは咲良の成果。せっかくそこまで行けたんだからそこから離れるなんてもったいないじゃない。絵でも描いてみたり、脇道探してみたりして楽しめばいいの。え~陸上で言ったら市民大会出てみるとか、一生走れるような何かとか…まあ、その辺は自分でね。」 私のちょっと容量を得ないたとえに 咲良は少しはにかむ。 「それは…面白そうですね。 やっぱり走るのはやめたくないですし。」 彼女の結論 それは最初から分かっている。 ただ、彼女は目標を入れ替えるために私に相談したのだろう。 帰り道、私は咲良と帰っているとき、咲良が私にこう言う。 「めぐさんは私に自分の才能を伸ばす方に言うんだと思ってました。」 確かに、と思う。 咲良は運動をやるより、理系?な才能があるから勉学に励んだ方がいいような気はする。 そして、私はそういう考えを持つ。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加