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「あははっようの顔なんかひきつってる。」
健斗から贈られた写真の俺の写りは残念な感じ、けど、その他の女子の顔はほころび楽しい感じが伝わってくる。
そっか、修学旅行の写真なんだから人の入った写真撮らなきゃだめだよな…
けど、それだけじゃない気がする。いままで撮った写真の中にも人を撮った写真はあったけどそんな気にならなかった。
健斗の撮った写真もいい写真だけど作品にはならない。
何が足りないのか。
そんなことを考えながら歩いていくと鳥居の道が一回途切れるところに出た。
「ほんとはここからもあるんだけど、全部行くと二時間くらいかかっちゃうらしいからここまでで戻るよ。
こっち来て。」
どうやら伏見稲荷ツアーはここまでらしい。
一人はぐれふよふよと行ってしまいそうになる翼を引っ張り、本堂に戻る道を進む。
そのあと、本堂で全員の写真を撮ってもらい伏見稲荷を後にする。
七条まで行き国立京都博物館を見学した後、バスで清水寺に向かう。
途中、翼がはぐれたがおおむねスケジュール通りに進む。二人の計画は色々なところまで考えられたものみたいだ。
「清水寺ってあの舞台があるやつが一番有名だけど、結構ほかの施設もあるんだねー」
「俺も舞台あるのと水飲めるやつしか知らなかった。」
俺と梨佐はそんな話をしながら、途中にある地図を見る。
「恋愛成就系の場所もあるよ。」
「それはほかの神社っぽいな。」
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