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男子の脚力から逃げまわった雨宮は、少し呼吸を落ちつかせてからこう言った。
「なにそれ、俺と結婚すんの?」
そんな感じの軽い会話、横走る雨宮は俺の顔をまじまじと見る。
三秒くらい目が合って、ふと彼女は笑う。
「私はそうなったら嬉しいんだけど?
あんたの事好きだから。
冗談じゃないからね?これ。」
あ~さっき見られてたのこいつそんな事言っちゃう?って感じか…
そこでも臆せず告白に持ってこれるあたりやりたいことはやるを信念にしているだけはある。
ちなみに俺は顔真っ赤にして思考停止してる。
さすが、恋愛に疎いゆとり世代である。
「なんで、告白した方よりされた方が真っ赤なんだよ…」
「悟ってくれよ、さとり世代なんだから…」
やっと返せた言葉がこんな言葉。後で思い返しても意味わからん。
そう、俺は嬉しかったのだ。
「返事しやすくしてやりますか。
とりあえず走るのやめれ。」
練習中に何やってんだろな…
止まる俺ら
雨宮が俺の前に来る。
「私と付き合ってくれない?」
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