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Ⅲ
「そうそう、三上先生の後任で来られた成宮先生。あの人もともとは三上先生の婚約者だったらしいのよ。それで、三上先生の方は結婚が決まったから仕事をやめるって、彼を自分の後釜に校長に推薦したんですって」
「え?それじゃあ、三上先生のご病気っていうのは……」
「ココだけの話、病気は病気でも精神的なものらしいわよ。婚約が破談になった上、仕事まで彼に奪われる形になって。おかしいと思ったのよ。だって今年のはじめに出会ってすぐ婚約だもの……それもあれじゃない?」
「あれ?」
「あんないい男と三上先生がってことよ!言わせないでよ、もう」
司が学校に赴任した翌日――。
職員室で女教師2人のよからぬ密談を聞きつけてきたのは
クラスの女子だった。
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