「淑女、きっと淑女」

5/21
前へ
/310ページ
次へ
姉「別にいいだろ弟じゃないし。なんで弟以外を良いように言ってやる必要があるんだ? 弟以外は皆路傍の石ころだろう?」 「あなたは今まであなたの弟くん以外には一切頼らず生きてきたつもりなの? 流石にもうちょっと他の人に感謝して尊重しなさいよ」 姉「ふむ、まぁ、確かに弟以外にも世話になった人はいるな。親とか。なら少しは他の人も尊重しよう。貴様の彼氏は除く」 「なんでよ! たかっちゃんはそんな蔑ろにされるような人じゃないわよ!」 姉「別にいいだろ蔑ろにしても。これで私が貴様の彼氏を優遇すると、貴様は『私の彼氏なんだから渡さないわよアヘェ』って怒るんだろうどうせ」 「なんでアヘってるのよ私! 所かまわずアヘるのはカニバカだけで間に合ってるわ!」 姉「あいつ所かまわずアヘるのか……酷いな……」 「執拗にたかっちゃんの前でね」 姉「……ノロケ話は聞いてやる気はないが、愚痴ぐらいなら聞いてやるぞ」 「あなたにも多少の優しさは残ってたのね。なんだか軽い感動を感じたわ」 姉「人非人みたいな扱いやめろ」
/310ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1195人が本棚に入れています
本棚に追加