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姉「そ、そこまで大声を出さなくてもいいだろう。その剣幕にこっちがビックリする」
妹友達「いやこっちのがビックリしてますよ。耳掃除くらい一人でできてください生徒会長」
姉「イヤらしいタイミングで生徒会長と呼びやがって……。いいだろう別に、人間には向き不向きというものがある。耳掃除ができないくらいでそこまで言われる謂われはない」
妹友達「えぇ……でもだからって実弟に耳掃除してもらうってちょっと……妹ちゃんはどう思う?」
妹「どう思うって、お姉ちゃんは昔っから兄ちゃんに耳掃除してもらってたから普通じゃないの?」
妹友達「昔からかよ! 昔って仲悪かったんじゃなかったの!?」
弟「それお前に言った覚え無いんだが」
妹友達「妹ちゃんから聞いたんですよ! と言うか仲悪かった癖に耳掃除はしてもらってたのかよ! 昔っからブラコンかぁ!?」
姉「なんでそんなに口調が変わるほどテンションが高くなっているんだ貴様……」
妹「喧嘩しながら耳掃除してもらってたよねお姉ちゃん。『この下手くそ! もっと丁寧にやれ愚弟!』とか言いながら」
姉「や、やめろ! 思い出させるな! うう、弟! あの頃はごめんなぁ!(ギュー)」
弟「別に気にしてないからいいよ」
姉「優しい! 好き!(ギュー)」
妹友達「……喧嘩するくらいなら耳掃除させんなよ……」
弟「言ってることはもっともだけど、そんな憮然とした顔しなくてもいいだろ。両親共働きだから、代わりに俺が姉ちゃんの耳掃除してただけだ」
妹友達「自分で出来るように調教しとけよ……」
弟「せめて躾にしてくれ。いやそれもえげつない言い方だけどさ」
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