第1章

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やがて時間が来る。 「皆さん、書いたことを発表してください」 無常に響く先生の声。 真っ白なままの、原稿用紙。 「お嫁さんになりたいです」 「漫画家になりたいです」 「アイドルになりたいです」 順々に、自分の夢を誇らしげに伝えるクラスメイトたち。 どうしよう。 俺は、どうやってその場を切り抜けるか。 それだけを考えて、手に汗をかき始めていた。 「夢」がないわけではない。 ただ、それを叶えるための道が見えない。
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