第1章

3/9
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
やがて時間が来る。 「皆さん、書いたことを発表してください」 無常に響く先生の声。 真っ白なままの、原稿用紙。 「お嫁さんになりたいです」 「漫画家になりたいです」 「アイドルになりたいです」 順々に、自分の夢を誇らしげに伝えるクラスメイトたち。 どうしよう。 俺は、どうやってその場を切り抜けるか。 それだけを考えて、手に汗をかき始めていた。 「夢」がないわけではない。 ただ、それを叶えるための道が見えない。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!