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お父さんがいない。
お父さんが欲しい。
お父さんがいないなら、俺がお母さんを守らなきゃいけない!
願いが決意に変わったとき、俺は大人になった。
・・・だけど、実際は無力な子供だった。
どうやって守ればいいのかもわからなかった。
ただ、苦しいことを必死に我慢して、耐えるだけ。
学校なんて行きたくない。
勉強しないと、いい大人になれないぞ。
あなたは、しっかり勉強して、お父さんみたいにならないでね。
心配かけちゃいけない。
寂しいなんて言っちゃいけない。
俺は、一人でも平気だ。
だって、俺は大人なんだから。
「早く大人になりたい」
それが、唯一の夢だった。
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