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今窓に映る自分の姿は、ただの大人の男。
これが、夢だったんじゃないか。
夢なんて見なくたって、時間がたてば、勝手に大人になることがわかっていた自分。
おかしなもので。
心身ともに大人になった今。
探しているのは、夢だった。
誰かのために見るものではなく。
誰かのために願うものではない。
そんな夢を。
急に息苦しくなって、ネクタイを緩める。
窓の外は、雪がちらつき始めていた。
人がたくさんいて、暖房の効いた車内とは別世界。
この空間は、自分の場所ではない。
今も、凍える部屋で、震えている自分がいる。
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