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「ん?高梨さん?!」
神谷さんが、驚いた顔をしている。
「お疲れさまです。すみません、急に」
「ごめん、今コンタクト入ってないから気付くの遅くて」
ウインクしながら、両手を顔の前で合わせてみせた。この顔、麻耶と武田さんのツボなんだろうなぁ。
「田村、俺のファンとか言うなよ。企画部の新人さん。今夜の主役!ごめんね、本当に。この子は俺の同僚で、田村 美奈っていうんだ。悪いヤツじゃないんだけどさ」
「い、いえ、引き止めて案内をお願いしたのは私ですから……高梨です。よろしくお願いします」
「よろしくね。三浦部長のとこかぁ!いいなぁー!!」
そう言って、田村さんは手を振って、またエレベーターの方へ歩いていった。
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