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半ば強引に連れてこられた扉の向こうは薄暗い。 壁の燭台でアロマキャンドルが焚かれていて、ウッディな香りが鼻を擽る。いい香りだけど、今は余計に酔ってしまいそうになる。 彼の後について階段を上るものの、少し急な段差の連続に踏み外しそうだ。 「大丈夫?彩星ちゃん」 赤崎さんが手を差し出してきた。掴まるところがない私は、赤崎さんの手を取るしかなくて……。 私、酔ってきてる。 少しゆっくりしないと、最後まで持たないかもしれない。
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