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また動けなくなる。真っ直ぐに見つめてくる部長の瞳は、私を見透かして射抜くように鋭い。 モヒートを口に流し入れて、ようやく呼吸した気がした。 「彩星、彼氏いないの?」 「い、いません。すみません」 なんで謝ってるんだろ、私。自分で言ってからおかしくて笑ってしまった。 「あははっ、自分で言っといて笑うなって!」 部長が、キラキラした瞳で笑いながら、私の頭に手のひらを置いた。 私、本当に部長に惚れちゃったのかもしれない。 外見に……だけ。きっと、それ以外は違う。 全部、お酒のせい。 部長が、いつもより近くに感じるから勘違いしそうなだけ。 こうして2人きりでいると、今朝のことを思い出してしまうだけ……そう言い聞かせるたびに、鼓動はますます言うことを聞かなくなってきた。
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