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「高梨さん」
隣に来たのは、営業1課の中里課長。優しそうな貫禄のある白髪混じりのおじさまだ。
「飲んでるかな?」
「はい。とても楽しい会で、ありがとうございます」
「そうか、それは良かった。うちはいつもこんな感じで賑やかにやるのが好きな人間が多くてね。ところで、うちの神谷とはどこで知り合ったの?」
「前職が歯科でして、神谷さんは患者さんでした」
「マジ!?神谷のナンパ成功率高すぎだろ!おーい、神谷!こっちこいよ」
いつの間にか一緒に話を聞いていた、1課の人だ。
「なーんすかぁ、原田先輩」
酔った神谷さんが、グラスを持ってユラユラ歩いてきた。
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