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「彩星、足の具合はどう?」 テラスから戻ってきた麻耶が、少し酔った顔で向かい側のソファに座る。 「うん、まぁまぁかな」 本当はズキズキと痛むけど、きっと明日には治るはず。 「ってかさ、照明暗くして何してたの?」 神谷さんが扉を開けて、調光している。元のアンバーの明るさに目が眩んだ。 「優と麻耶ちゃんの様子を見てただけ」 煙草をくわえてバーカウンターへ歩きながら、平然と部長が言う。 「まったく、趣味悪いな」 神谷さんもは白いリキュールの瓶を持って、動揺している麻耶の隣に座った。 「俺と麻耶ちゃん、あとちょっと飲んだら帰るから」 「俺たちも、これ飲んだら帰ろうか」 ミントジュレップを作り直す部長の腕時計は、終電まであと少しの時間になろうとしていた。
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