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突然告げられた別れは、突然なんかじゃなかったんだって、今になって思う。 ……少なくとも冬也にとっては、そうじゃなかった。 卒業してからも、暫くの間は頭から冬也が離れなかった。 「帰ってきたよ。ごめんな」って、不意に目の前に現れると思い続けてた。別れを告げた時のように、また突然、何の前触れもなく。 麻耶には、次の恋愛をした方がいいって言われたけど、やっぱり冬也のことが忘れられなかった。 冬也を忘れるために、デートをした。 冬也を忘れるために、キスをした。 全て、冬也を忘れるためだった。 だけど、冬也よりも好きって思えなくて、もう1歩関係を進展させることはできなかった。 冬也のことが、忘れられなくて。 冬也のことを、嫌いになれないままだ。
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