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「僕を犯せよ、司。そんでさ、のぼりつめた所で碧に電話すんだよ。あいにく僕は両手がふさがってるから、ハンズフリーにしてあんたがかけてよ。そしたらさ、喘ぎ声で別れ話して聞かせてやるよ」
ミオと司はきっと同類の人間だ。
「碧は僕を本気で愛してる。ねえ、聞いてみたくないか?純粋な愛が壊れる音」
僕が笑うと
司も自嘲気に笑った。
「負けたよ、性悪な女王様――。幼い顔して、どこでそんな遊び方覚えたんだ?」
完全なる共犯者は
乱暴に僕の前髪を引っ掴み顔を上げさせた。
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