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僕は司の襟元を力づくで引き寄せ その唇スレスレに囁いた。 「見られるぞ」 「答えろ――」 寸でのところで信号が変わる。 後ろの車が鳴らすクラクションで 司は僕を押し退け車を走らせた。 「週末は帰らないって家に電話しろよ」 質問には答えず。 司は僕の膝の上に 自分の携帯電話を放ってよこした。
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