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「 っし!次、手!」
転んだときについた泥だらけの両手も、ジンジンとした痛みがある。
足を引っ込めて両手を差し出すと、お母さんがいつもしてくれる手を添えてのゴシゴシを、しょーちゃんがやってくれた。
お母さんのように大きな手ではないけれど、しょーちゃんの手は暖かくて安心する…。
「 要、おれんち行くぞ。じーちゃんに診てもらおう。」
「 うん…。」
頼りになるしょーちゃん。
さっきは酷いなんて思ったけど、僕のことを考えてくれてたんだ。
嬉しい。
僕の手を引いて少し前を歩く君の姿はまさしくヒーローだった。
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