第1章

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「 取れるっちゃ取れるがな。…翔太、ちょっとこっち来い。」 「 え?うん。」 「 要はそこで待っとれ~」 不安そうにチラリと僕を見て、じーちゃんと共に部屋を出て行くしょーちゃん。 じーちゃんのことだからきっと酷いことはしないだろう。 じーちゃんのこともしょーちゃんのことも信頼しているが、生まれてこのかた体に石が入ったことがないもので、どうやって取るのかがわからなくてとてつもなく不安。 すると遠いところでしょーちゃんの怒るような声が聞こえた。 「 …に、ってんだ!…わぃそうだ!」 なんて言ってるだろう? ガタガタっ 物音まで聞こえる。 こんな時に喧嘩しているのかあの二人は。 「 …もっ……かった…。」 少しするとしょーちゃんも落ち着いたようで怒鳴り声は聞こえなくなった。
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