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振り向いたら、部長が微笑んでいる。 「今度の土曜11時。迎えに来るから待ってて」 状況についていけなくて、素直に予定があったかどうか、ドアノブに手を掛けたまま記憶を辿る。 「何か先約あるの?」 「ないですけど……」 部長の瞳が、一段と私を吸い込むように見えたのは気のせいなのかな。 「俺とデートしない?」 「デ、デートっ!?」 思わず初恋のような反応をしている私を見て、部長が肩を揺らして笑った。
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