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『警察が乗り込んで来たら、我々には すぐに把握出来るのだ。肝に命じておけ』
「太田さん?」
野城が、携帯電話の画面を見たままで固まった奈央子を、心配そうな表情で見た。
私の行動を、いま、誰かが見ているの―…?
でも、野城くんのおかげで、盗聴器は見つかって 取り外したハズなのに… どうして―…
「あ!」
「え?」
奈央子は、ちょうど近くにある水飲み機のところへ行った。
そして、ボタンを押して水を出し、ずっと手に持っていた一円玉…ではなく盗聴器を、その水で濡らした。
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