第38章:ウェディングドレスの功罪

6/40
前へ
/40ページ
次へ
一方その頃。 乗客が行き来する通路で、一人の若い男性の乗組員は、手に無線機を当てていた。 「ロイ様。彼女は今、パンをゴミ箱へ捨てました」 『何だと?』 「また あの少年の仕業です。見るからに、彼女に好意を抱いてるらしい」 『あの少年?誰だそれは?』 理事長の部屋ではレイが、無線機を手に、誰かと会話している姿を、優はクロワッサンを食べながら見ていた。 優には無線機から漏れる相手の声は聞きとれないが、それでも全神経をレイの発言に集中させていた。 「分かった。もうパンは諦めろ。尾行と監視へ変更だ」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加