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『翼も山も仁も抜けちゃうのね。
ずっと一緒に遊んでたからさみしいなぁ』
『美咲、無理を言ったらダメだよ。
家族が心配するのも、仁の様に学業を優先するのも当たり前なんだから。
3人とも、ハピコミの事はこのグループラインで報告するから』
のりが言うと、3人から『よろしく!』と返信があった。
そうだよね。ハピコミをしないからと言って、ハピコミがどうなっているか知りたくない訳じゃない。
これからも、私たちはずっとこのグループラインで繋がれる。
高田取締役からの脅迫メール以来、私たちはハピフレと関わる事、そしてライン以外のSNSを避けていた。
『次に私の計画の邪魔をしたら必ず殺します』
このメッセージが、私たちを縛っていたのだ。
高田取締役に殺されるかもしれないという恐怖が今も消えた訳じゃないけど、仲間がいるから大丈夫。
『じゃ、私もハピコミ見てくる。私のアバターがどうなっているのかめっちゃ気になるし』
美咲の言葉にハッとした。
私たちのアバターはペナルティルームに監禁されていた時、勝負に負ける度に服を脱がされていたはず。
まさか、あのままじゃないよね?
『私もいく!』
『俺も行くよ。
じゃ、今日はこれで解散って事で。
落ち着いたら、またリアルで会おうぜ!』
拓が言うと、みんなから『了解!』とメッセージがきた。
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