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『南、リアルより可愛いじゃん。胸もデカくなってない?』
3Dアバターの克に言われて、ちょっとムッとした。
『克だって、リアルよりずっとカッコいいよ!
お互い様なんだからね』
『克と南はいつも戯れてるよね。
そこが面白いんだけど、今はハピコミについて話そう』
しまった。またやっちゃった。
克といると、いつもこんな風になっちゃう。
拓に言われて、『はい』と素直に謝った。
『ハピコミ、どう思う?』
3Dアバターの拓が全員の顔を見ながら問いかける。
『ゲーム覗いてきたけど、ハピフレのゲームをちょっと変えただけの様な気がする。
1番人気な『ハピコミバトル』は『ハピフレバトル』を戦国時代に変えて、勝利したら鍵じゃなくて巻物が手に入る様になってたよ』
『へぇー! 戦国時代か。
俺は豊臣秀吉になりたい!』
『俺は徳川家康』
マサが説明すると、克と拓が言った。
克が豊臣秀吉?
猿と呼ばれていた頃の豊臣秀吉と克が重なって、笑ってしまった。
克が豊臣秀吉なら、私は寧々かなぁ。
と想像して一人で照れてる。
『克が豊臣秀吉、猿、ぷぷぷっ、似合ってる!』
美咲も私と一緒で、猿のイメージで克を見たのね。
『おい、猿!
俺は織田信長だぞ。 茶をもて』
マサまでふざけ出すと、克が「猿は若い頃だし。 豊臣秀吉は沢山の女性を侍らせていたんだぜ? 俺も可愛い女の子に囲まれたいな』
克が言った直後、私の3Dアバターが克をパンチをしていた。
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