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PM11時。いよいよハピコミバトルスタート。
田中一郎のレベルを見て驚いた。
ハピコミはまだスタートしたばかり。１ヶ月前に全員がレベル1から始まったのだ。
拓たち男性は課金をしているので現在レベル120。私と美咲はみんなに助けてもらってレベル89だ。
それなのに田中一郎は私達より後に始めたのに、もうレベル578。
田中チームのメンバーも、みんなレベル200を超えている。
敵うわけない。
『最近ハピコミバトルを始めたばかりだぞ！ レベル578はおかしいやろ！』
拓が憤慨している。
『俺たちだって、それなりに課金しているのに、レベル578はあり得ない。
やる気なくした。課金はせずにバトルしよう』
マサの言葉にみんなが『了解！』と答える。
バトルは圧倒的なレベルの差で戦っても守っても、あっという間にやられた。
のり、克、美咲、拓、優、マサ、私と順番に死んだところでバトルは終わった。
画面に田中チーム勝利！ と出て、桜が舞い散り、明智光秀の田中一郎にに巻物が渡される。
『悔しい！』
バトルが終わり、チャットルームに移動して第一声、みんな同じ事を呟く。
『田中一郎、あいつ何なん！
どんだけ課金したんやろ。
腹が立ってきた』
克は怒りを隠さない。
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