第1章

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むかしむかしのとおい未来に せがれがいた。 リュウジュ「今日はとうとう旅立ちの日だ」 リュウジュ「始まりの朝なのにやる気がなくて」 特筆するとしたら、旅立ちの前日の夕方から、手抜きともいえる最低限の持ち物(傷薬ひとつ)と共に家から放り出されたことだろう。 旅立ちは明日だと異議を申し立てたが、無慈悲な却下と共に玄関先へと引きずり出されたのである。 先輩の研究所に泊まらせてもらおうと考えたが、女物っぽい車があったのでやめた。とろーりくりーむプリン事件はこりごりだ。 さすがに母ゴッドに頼み込んで段ボールと新聞紙を恵んでいただき、近所の公園で野宿をしたせいで身体が痛い。おおよそ最高の旅立ちの朝だといえる。 確か、このあとは研究所にいって先輩にポンスターをもらって出発だったと思うけど…
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