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ドキドキしてる。
あたし、ドキドキしてる。
そんなあたしを見下ろしながら、高橋がゆっくりと口を開いた。
「……だって、戸田さんみたいな女が好きだって言ったら、あぁ、変わった女が趣味なんだなって一発で諦めてくれるじゃないですか」
「はぁ……!?」
なんであたしが好き=変わった女が好きって事になるのよ!
意味わかんないんですけど!
真っ赤になって怒るあたしに、高橋はくすりと笑って背を向けた。
「それに、テキトーな人を好きだって言って、私も好きでしたなんて展開になったら面倒だけど、戸田さんは間違っても俺の事なんて好きにならないでしょう?」
「当たり前でしょ! あんたの事なんて、地球が逆回転しても好きになんないっつの!!」
「それはよかった。じゃあ俺昼食べに行ってきます」
そう言ってさっさと出て行こうとする高橋。
もうむかつく、その背中に消しゴムのカスでもぶつけてやろうか。
そう思ってると、ドアの前で高橋がこちらを振り返った。
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