第1章

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梛を運んで来たのは翔悟が使うマンションの一室だった 車の中で服を着せ替えクリーニングに出し梛をベッドに運び 迎えに行く途中で買ったポカリとウイダーゼリー数個 それに風邪薬を枕近くに起き 冷感シートをおデコと首に3枚はってしばらく梛を見つめていたが 「今でも熟睡しながら泣くんだな…」 頭を撫で涙を拭き部屋を出て行った 3時間後ノロノロと起き出した梛は枕元にあるウインダーゼリーを一気に流し込み薬を3倍の量とポカリを半分飲んだ そして一言 「寝る…」 と言ってまた眠ってしまった… コンコン 「入るよ…一回は起きたか、いつもながらすごい量飲みやがったな薬」 と言いながらテキパキと服を着替え冷感シートも変える翔悟であった 全く持って慣れ過ぎである 梛が学校から帰って来て6時間後 ガバ! 「…ここは何処です…」 部屋を見渡し目についたウインダーゼリーを二つ流し込むと ゆっくりと部屋を出た 「起きたか…身体の調子はどう?」 携帯を片手にハンディーモップで掃除をしていた翔悟と鉢合わせした… とは言っても部屋の前で張りこんでいたわけではなく 部屋を出て直ぐがリビングなのでしょうがない 「あなたの家でしたか…道理で見覚えがあると思ったら…」 「さては、僕が学校に迎えに行ったのを覚えていないだろう?」 軽く眉間にシワを寄せながら 「全く…それはまた、すみませんでした…所で今9時ですけど店はいいのですか?」 時計を見ながら梛が言うと 「バイト達が準備してるから大丈夫だ、飯は?」 「頂きます」 「だと思っていつものカレー作ってたよ…」 「風邪の時はカレーに限りますからね…」 「本当どんな胃してんだか」 どうやら風邪の時は翔悟の作るカレーを食べるらしい
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