875人が本棚に入れています
本棚に追加
/108ページ
―好きだ―
最初にそう言ったのはお前。
―絶対離さない―
そう言ったのもお前。
俺は最初からわかってたよ。
長くは続かないって。
それでも２年以上続いたのは奇跡だったんだと思う。
どうせ進む道は別なんだ。
家柄からしたって、俺たちが結ばれることはきっとないだろう。
確率で言うなら０％。
０.１%すらない。
そう割り切って考えれば少しは楽になる？
ねぇ。
サヨナラも言わずに。
振りもせずに。
無かった事にされるのが、一番辛いって知ってた？
どうせなら、サヨナラを、別れを言ってよ。
そうすれば悲しくはないから。
いつか終わる事はわかっていたから。
終わる準備はできていたんだ。
だから、始まってないことにされるのが一番……
俺も始まらなかったことにすればいい？
好きだったよ。
いつの間にか、お前が俺を好きな以上に。
サヨナラだね………
最初のコメントを投稿しよう！