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翌日、1日の予定を全てキャンセルしたという連絡を久遠から受け、俺は子供たちが起きる前に支度をして家を出た。
すると、家の前には1台の車が止まっており、運転席から久遠が出てきた。
恐らくここから連絡を入れたのだろう。
驚きを見せた俺に、彼は苦笑いを見せ後部座席ではなく助手席のドアを開ける。
「・・・・・」
「今くらいはこういう関係でいさせて下さい」
要するに、運転席と後部座席という主従の関係ではなく、運転席と助手席というもっと近い関係でいたい、ということか。
彼の目が真剣さを表していて、それを拒むことはできなかった。
促されるまま助手席に座りシートベルトをつけると、ドアをしめた久遠が運転席に現れ、同じ動作を行った。
思い返せば、助手席に座るなんて初めてだ。
こういうのもたまには悪くない。
だけど、彼の運転で隣に座るのはこれが最初で最後だ。
今日彼を見て思った。
久遠にもはっきりと伝えなくては、と。
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