プロローグ

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____________________________________________ 「ちーくん…向こうに行っても 私のこと忘れないでね。手紙書くね。」 「うん。約束だよ。僕も書くね。」 約束の指切りをして、2人の指が離れる。 「じゃあ…、本当にお世話になりました。ま たこっちに帰ってきたときは、息子ともども よろしくお願いします。」 「ほんとに寂しくなるわ…。向こうでも元気 でね。ほら、彩芽。千尋くんにさよならしな さい。」 母に促されて、別れの言葉を告げる。 「ちーくん…、元気でね。またね。」 「彩芽ちゃん、またね。」 母に手を引かれ、父と姉と空港の中へと姿を 消したちーくん。 まだ幼かった私にはとても辛すぎる別れだった。 ちーくんは…、速水千尋くんは、 私の初恋の相手だったから……
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