第1章

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季節の変わる桜の匂いを感じ、ゆったりと学校を目指す 新学期になってもそれは変わらず、変えるつもりはない 新学期になったからといって変わる必要なんてないのだ そんなことを考えながら登校していると、 「おーい、遅いぞ亜吐」 俺の親友である黒宮歩に声をかけられた 「おはよう歩。朝から急いでもしかたがないだろ?」 「いや、待ってる俺の身になってくれ。春っていってもまだ寒いんだからよ」 「そうか、だけどそれでも変わらないとよ。遅刻しなければいいし」 そう、俺はこんな風にのんびりと生活していきたい 縛られるなんて御免だ 「相変わらずだな、お前も」 「歩もわかってるくせに」 「ははっ、それもそうだ」
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