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ガラッ
「席つけ、ホームルーム始めるぞ」
「おはよ、宮本」
「先生ってつけろ!先生って!」
「はーい」
俺は席に着いた。ちなみに俺の席は窓側から2列目。本窓側になりたかったねえ。
「えー、今日からこのクラスに1人新しい生徒が増えるぞ。前にも言ったがな」
(…ん?新しい生徒?聞いてねええ!!)
「宮本!それ初耳!」
「だから先生付けろぉ!」
宮本が怒鳴る
「宮本、俺聞いてねえぞ?」
「だから先生付けろって…はあ…もういいわ」
宮本がはぁっと溜め息をつく
「お前が寝てたんだろ…」
斜め後ろのクラスメイト、竹本がぼそっと呟いた。
「なあなあ、その生徒って女?」
「男だ」
「ちっ、なんだ…」
(男かよ!女だったらよかったのになあ~)
「どんな人だろうね~」
「格好よかったらい~なあ~」
クラスの女子達が騒ぎ始める。
「おい!格好いいのだったら、ここに居るだろう?俺が」
クラスメイトのお祭り男子、河村がそう叫んだ。
「え~…自分で言うなよ」
「ていうか、このクラスは対象外だし?」
あーあ、言われちゃったよ。でも俺は河村が結構イケメンだと思うけどな。やっぱナルシストは駄目なんだなー。
「おい、その辺にしとけ…河村ショックで石化してるから。」
河村、よっぽどショックだったんだな…
「じゃあ入れ」
シーン…
「どうした?入っていいぞ?」
宮本が扉を開け、外を見ながら促した。
が、扉の向こうには誰も居なかった。
「おい?雪坂?おーい」
何回よんでも返事は返ってこず、気配も消えていた。
「宮本、どうしたの?」
俺が問い掛けた
「いや…どっか行っちまった」
「はぁ?」
「丁度いい、高瀬、雪坂を探しに行って連れてきてくれないか?」
「何で俺!?」
「先生を呼び捨てにした罰だ」
宮本はにやりと笑った
くそ~~~~~!!
俺は仕方なく教室を出る。
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